火天の城

最初は、上映時間を見て、終わったらしんちゃんのBALLADを見に行こう、二本立てだ~と意気込んでいたが、
思ったよりも長い長い映画で、さすがに2本見ることはできなかった。

小林清志さんのナレーションで始まる本編は、まるでドキュメンタリーが始まるようだった。
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原作は全く読んでいないが、あちこちの新聞記事や、事前のテレビ特番を見ると、
「戦国時代のプロジェクトXだ」と言っていたが、さすが新聞屋さんはうまい!と思った。
まさにプロジェクトX~安土城を造る~だと思う。

キャストが豪華すぎて、あれよあれよと過ぎていく画面を見ていると、
このまま大河ドラマでやればいいのに、というような、細かく突っ込める題材満載の映画だったと思う。
福田さきさんのりんちゃんと石田さんの市造のお話や
山田たろうのくまさんと水野美紀のうねさんのからみとかはかなり丁寧に表現されていたと思うのけれど、
渡部いっけいさんと、西田さんの接点や、
西田さん演じる岡部と大竹さん演じるたづの出会いのエピソードとか、
笹野さんの木曾氏と緒方さんの甚兵衛の関係とか、
寺島さんと熊谷さんの夫婦の関係とか考え出すとキリがない。
それだけ一人一人が濃いキャラクターなんだなと感じた。
岡部夫妻のつながりの濃さ、深さがびしびしと伝わってくる見せ方になっていたからか、
織田信長のキャラクターが、いかにも!という感じで嬉しくなるほどだったからか、
安土城があまりにリアルだったからか、
あちこちに出てくる芸人さんはあまり気にならず、
かえって「なんでここに出てくる?」と不思議に思えたほど。
芸人さんたちは、自分自身が持っている「売り」がオーラのように感じられて、
深く描いてもらえなかった分、すこし浮き上がったような印象さえあった。

だからこそ、だと思うが、結構あっけなく終わってしまったなとも思う。
タイトルどおり、天下一の「安土城」が完成して、終わってしまう。
その後、岡部一族はどうしたのか、織田信長はどうなったのか、
そんなことは知ってるだろう、日本人なら、みたいなところなのか、
いくら小林清志さんのナレーションで閉めようとも少しばかり物足りなかった。
これが連続ドラマだったなら、細かく細かく描いて描いて
しつこいほどに岡部さんがクローズアップされたなら、満足できたかな、
と残念に思ったりもした。

よくよく考えると、この映画には、大河ドラマでいろんなこの時代の人を演じた人がたくさん出ている。
私が知っている限りでも、信長は緒方直人だし、夏八木さんもどこかで信長やってそうだし、
秀吉は、西田敏行さんお「おかかぁ」と「かねつぐぅ」の笹野高史さんだし…
見る側が想像力を働かせれば、働かせた分面白くなる。

あえて気になったといえば、福田さきちゃんの肩幅だろうか。
あんなに大きく成長する安土桃山時代の娘さんって、一体何を食べていたんだろう?とさえ思った。
お母さん役の大竹さんがあんなにはかなげなのだから、
もう少し小柄だと、着物の丈が短くてもそんなに違和感がなかったのかも…と好き勝手に思う。。

一度映画にはなったけれど、
確かに映画はとても面白かったけれど
結末も確かに想像できるけど、
大河ドラマ向きの題材だったかなとしみじみ思った。

それにしても、「天地人」で直江状が出てくるのが遅すぎないか?
きっとこのまま終わってしまうなと思ったりもする今日この頃…。

火天の城 (文春文庫)
文藝春秋
山本 兼一

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